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着物はどうやってクリーニングしているの?気になる着物クリーニング方法を徹底解説!

着物はどうやってクリーニングしているの?気になる着物クリーニング方法を徹底解説!

デリケートな素材の着物を自宅で洗うのは難しいため、クリーニング店に出すことになるでしょう。

大切な着物、高価な着物であってもプロに任せれば安心ですよね。

しかし、いざ着物をクリーニングに出そうと思うと、着物洗いには様々な種類があることを知るでしょう。

主に「丸洗い」「洗い張り」のいずれかの洗い方になりますが、汚れに応じて「しみ抜き」「汗抜き」「カビ取り」などを行うケースもあります。

それぞれのクリーニング方法がわからないと、着物クリーニングしようと思っても、どの洗い方でお願いすれば良いかわからないですよね。

そこで今回は、着物クリーニングの洗い方について解説したいと思います。

それぞれの洗い方を理解しておけば、スムーズにクリーニングを依頼できるようになります。

また見積りの時に「しみ抜きと汗抜きを追加します」などと言われた時にも、納得した上でお願いすることができるでしょう。

着物のクリーニング方法を知りたい!洗い方がわからないと利用しにくい

着物のクリーニング方法を知りたい!洗い方がわからないと利用しにくい

洋服のクリーニングの場合は迷わず出すことができるでしょう。

いくつかプランが分かれていることもありますが、基本的にはドライクリーニングを利用すればきれいになりますよね。

しかし着物の場合はさまざまな洗い方があるのでわかりにくいです。

どんな洗い方をお願いすれば良いのか迷ってしまいますよね。

まずはこの問題から深掘りしてみましょう。

着物クリーニングは洗い方がわかりにくい

洋服クリーニングとは違い、着物をクリーニングにはいくつか洗い方があります。

丸洗い、洗い張り、汗抜き、しみ抜き、カビ抜きなどのクリーニング方法は聞いたことがあるでしょう。

しかし、それぞれの洗い方はいまいちわからない方が多いと思います。

「洗い張り」「汗抜き」など聞きなれない洗い方もあるので、いまいちどんなふうに洗うのかイメージが湧かないでしょう。

着物クリーニングを利用する時はどんな洗い方を依頼すればいい?

着物クリーニングには複数の洗い方があり、内容がわからないものが多いでしょう。

そのため、どんな洗い方を依頼すれば良いのか迷ってしまいますよね。

クリーニング店に直接持ち込んで依頼する時はスタッフの方に聞くことができるでしょう。

しかし、着物専門のクリーニング店の店舗はそれほど多くないため、全国対応の宅配クリーニングを利用する方が多いと思います。

その場合はメールでのやり取りが主になるため、詳しい話を聞くのはちょっと面倒ですよね。

なおさら、どんな洗い方を依頼すべきか迷ってしまうでしょう。

また、見積りを出された際にも、洗い方がわからないと困りますよね。

洗い方を良く理解していないと、不要な洗浄オプションを付けられても気付かないかもしれません。

 

このように着物クリーニングを利用する時は、洗い方がわからないと困ることが多いでしょう。

次の章では、着物クリーニングでの洗い方を詳しくご説明したいと思います。

クリーニング内容がわかれば、納得した上で着物クリーニングを利用できるでしょう。

着物クリーニング方法徹底解説!5つの洗い方の特徴とメリットデメリットとは

着物クリーニング方法徹底解説!5つの洗い方の特徴とメリットデメリットとは

ここからは、着物クリーニングを上手く利用するために5つのクリーニング方法について解説したいと思います。

「丸洗い」「洗い張り」「しみ抜き」「汗抜き」「カビ取り」です。

まずは下表をご覧ください。

丸洗い 洗い張り しみ抜き 汗抜き カビ取り
特徴 一般的な着物の洗い方 着物をすみずみまで洗う昔ながらの洗い方 特殊な汚れがあった場合に行う特殊クリーニング 汗汚れをスッキリ取り除く特殊クリーニング カビを除去する特殊クリーニング
取れる汚れ 油溶性汚れ 水溶性の汚れ 水溶性・油溶性・時間がたったシミ 汗汚れ 白カビ、青カビ、緑カビ、黒カビ、変色カビ
相場 7,000~13,000円ほど(振袖の場合) 16,000~20,000円ほど(振袖の場合) 1,000~10,000円など 4,000~5,000円ほど 9,000~11,000円ほど
メリット ・着物を傷めずに洗える
・化粧品汚れに強い
・比較的安い料金
・着物全体をすみずみまで洗える
・丸洗いだけでは取れない汚れもスッキリ洗える
・ピンポイントでシミが取れる
・着物を傷めにくい
・汗によるシミやカビを防げる ・ひどいカビが取れることも
・カビの臭いも取れる
デメリット ・水溶性の汚れは取れない
・簡易的な丸洗いだと着物が傷むこともある
・時間と手間がかかる
・高額になる
・きれいに仕上がらない可能性もある
・高額になることもある
・着物一式汗抜きすると高額になる場合もある ・不自然な仕上がりになることも

このように、取れる汚れや相場が異なり、メリットデメリットも違います。

1つずつ特徴や洗い方を詳しくご説明していきましょう。

ただし工程などについては、クリーニング店によって大きく内容が違う場合もあります。ここでご紹介する方法は一般的なものとして見てくださいね。

①丸洗い:一般的な着物クリーニング

まずは、着物の「丸洗い」から見ていきましょう。

一般的な着物クリーニングで行われている洗い方は、この丸洗いになります。

「京洗い」という洗い方を行っている着物クリーニング店もありますが、「丸洗い」と同じものです。

「京」という文字がついていると何だか特別な感じがしますが、内容は同じ洗い方になりますのでご注意ください。

洗い張りのように1枚の状態にほどいてから洗うのではなく、そのままの状態で丸ごと洗うため、「丸洗い」とされています。

丸洗いは、水洗いするのではなく、有機溶剤などを使い生地を傷めないように洗います。

洋服のドライクリーニングに近いものと言えるでしょう。

どんな汚れに効果的か

丸洗いでは、石油由来の溶剤を使うため、油溶性の汚れに強いのが特徴です。

ファンデーションや口紅などの化粧品、皮脂汚れ、マヨネーズなどの油の食べ物汚れにも効果を発揮します。

しかしながら、水溶性の汚れを落とすことには向いていません。

汗汚れ、コーヒーやお茶、醤油やソース、血液のシミなどは丸洗いをしただけではきれいになりませんのでご注意ください。

どれくらいの費用がかかるか

丸洗いの金額は、例えば振袖の場合は7,000~13,000円ほどが相場になります。

次にご紹介する「洗い張り」よりも半額以下の費用になることが一般的です。

費用をおさえて気軽に利用できるクリーニング方法と言えますね。

どんな工程で洗うのか

次に丸洗いのプロセスをご説明しましょう。

①検品

まず、生地の状態をじっくり見て、シミや汚れなどがないかチェックします。

入念に検品することで、どのような洗い方をするか的確に判断することができます。

シミがある場合は「しみ抜き」、カビがある場合は「カビ取り」などの追加作業が必要になるため、見積りを作成し、お客様に確認する流れにになります。

②下洗い

衿、袖口、裾など汚れがつきやすい部分を下洗いします。

この一手間をすることで、頑固な汚れでなければ、ある程度きれいになることが多いです。

お店ごとに、独自のやり方で行い、仕上がりの良さに繋げています。

③丸洗いを行う

1枚ずつネットに入れて、有機溶剤、洗剤と一緒にドライクリーニング専用の洗濯機で洗います。

検品、下洗い、仕上げなどは手作業で行われますが、洗う工程は基本的に機械で行うのが一般的です。

④乾燥

自然乾燥で着物の奥まで完全に乾かします。

低温乾燥機などを使い乾燥させる場合もあります。

⑤仕上げ

最後は手作業で仕上げを行います。

高音のスチームが出る蒸気アイロンでシワを伸ばしながらふんわりと仕上げていきます。

 

このような流れが一般的な丸洗いになります。

ただし、格安料金で行っている着物クリーニングの場合は、はじめの検品、下洗いを行わずに、そのまま機械で洗いを行うケースも少なくありません。

その場合、汚れがきれいにならずに、追加のしみ抜き料金を請求されてしまう…という可能性もあります。

極端に料金が安い場合は、作業工程を確認してからお願いすると安心ですね。

反対に、検品と下洗いを入念に手作業で行うことで、丁寧にクリーニングを行っているお店もあります。

その場合は、しみ抜きオプションをつけなくても、「シミがきれいになって戻ってきた!」ということが多いです。

丸洗い料金が少し高くても結果的に割安になりますね。

メリットデメリット

丸洗いのメリットは、着物を傷めずに洗えるということです。

ドライクリーニングのように、デリケートな生地でも負担をかけずに洗うことができるので、型崩れなどの心配がありません。

さらに、皮脂や化粧品などの油溶性の汚れに強いところもメリットと言えます。

特に衿元などにはファンデーションがついてしまうことが多いので、化粧品汚れに強いのは嬉しいですね。

また、機械を使った作業もあるため、比較的安い料金設定になるところも大きなメリットと言えるでしょう。

 

デメリットは、前述したように水溶性の汚れは取れないということです。

汗をかいた着物は丸洗いだけをしてタンスにしまってしまうと、取れなかった汗が黄ばみやカビの原因になってしまうことも少なくありません。

また、お伝えしたように、丸洗いの場合は、機械だけで簡易的なクリーニングを行っているお店もあります。

そのようなお店にあたってしまうと、仕上がりが悪い恐れもあるということもデメリットとして覚えておきたいですね。

②洗い張り:着物をすみずみまで洗う昔ながらの洗い方

次に「洗い張り」についてご説明します。

洗い張りとは、着物を一度ほどき反物(1枚の布の状態)の状態にしてから水洗いし、張り直すという洗い方です。

簡単に機械で洗える「丸洗い」が考案されるまでは、この洗い方が一般的でした。

もともと着物は、ほどいて縫い直すことを前提に作られていたため、一般の人でも簡単に洗い張りを行っていました。

ただし、現在は洗い張りを行うクリーニング店も、洗い張りを利用する方も少なくなっています。

しかし、すみずみまで汚れがきれいになるということで、丁寧にお手入れしたい方は丸洗いではなく洗い張りを選んでます。

どんな汚れに効果的か

洗い張りは、水洗いをするため水溶性の汚れに効果的です。

水溶性の食べ物による汚れ、血液などの汚れなど、丸洗いだけでは取ることができない汚れにも強いのが洗い張りの特徴です。

全体的についたカビや、汗によるシミも、洗い張りをすることでスッキリきれいになることがあります。

どれくらいの費用がかかるか

洗い張りの金額は、例えば振袖の場合は16,000~20,000円ほどが相場になります。

丸洗いよりもかなり高額になりますね。

しかも、この料金は「着物を解く→洗う」までの料金になっていて、最後の仕上げの工程は別料金になります。

洗い張りを依頼するときには、必ずトータルでどれくらいの金額になるのか確認しておきましょう。

どんな工程で洗うのか

次に洗い張りのプロセスをご説明しましょう。

①着物をほどく

まずは着物をほどいて反物(1枚の布の状態)にします。

②ゴミなどを除去する

縫い付けれていた所などに溜まっていたゴミなどを取り除きます。

これにより、すみずみまできれいに仕上げることができます。

③水洗いをする

専用の洗剤などを使い水洗いをしていきます。

1枚1枚手作業で行い、ブラシなどを使って汚れを落としていきます。

④のり付けをする

洗い終わった着物を板に張り、のり付けなどを行います。

⑤乾燥させる

洗い終わった着物は自然乾燥、もしくは乾燥機を使って乾燥させます。

⑥湯のし作業を行う

最後に機械を使用し、のし作業を行い、シワや縫い線などをきれいに伸ばして整えます。

基本的に「洗い張り」とは、ここまでの工程になります。

反物の状態でお客様にお返しするのが一般的です。

⑦再度仕立てる

反物の状態ではなく、また着物の状態で戻してほしい場合は、再度仕上げ作業を依頼することになります。

 

このように最初から最後まで手作業で行うことになります。

特に着物を解く作業は、小さな糸まで慎重に解く必要があるため、かなりの時間を要する作業になります。

メリットデメリット

洗い張りには布を1枚の状態にしてから洗うので、着物全体をすみずみまで洗えるメリットがあります。

水で洗うのでコーヒーやお茶などの水溶性の汚れをはじめ、丸洗いだけでは取れない汚れもスッキリ洗い流すことができます。

 

ただし、「解く→洗う→仕立て直す」という工程を全て手作業で行うため、時間と手間がかかります。

そのため、丸洗いよりもぐんと高額のクリーニング料金がかかることはデメリットと言えますね。

また、洗い張りは誰でも簡単にできる作業ではありません。経験と技術を持つ職人が行う洗い作業なので、着物専門のクリーニング店であっても行っていないことがあります。

どのお店でも気軽に利用できるわけではないことも難点ですね。

 

しかしながら、洗い張りには再仕立てをするため、サイズ変更をしたり、バックなどにリメイクするなど、「洗い」以外の目的でのメリットもあります。

ここでお話すると長くなってしまいますので、洗い張りのもっと詳しいメリットデメリットは、こちらの記事「着物クリーニングの洗い張りについて徹底解説」にまとめたいと思いますので、ぜひご覧ください。

③しみ抜き:特殊な汚れがあった場合に行う特殊クリーニング

続いて「しみ抜き」についてご説明したいと思います。

着物を着る時には、いつも以上に汚さないように注意するでしょう。

それでも、食事の時にソースがついてしまったり、脱ぐときにファンデーションがついてしまうなど、シミになってしまうことがありますよね。

また、久しぶりに出した着物に黄ばんだシミができていた…ということもあるでしょう。

軽度のシミや汚れなら丸洗いで除去できるでしょう。

しかしひどいシミになると、追加でしみ抜き作業を行う必要があります。

着物をクリーニングに出す時に、「このシミ部分をしみ抜きしてください」と依頼することもあれば、検品した時にシミが発見されて「このシミはしみ抜きをしたほうが良いですね」と見積りを出されることもあります。

どんな汚れに効果的か

しみ抜きでは、さまざまなシミにアプローチすることが可能です。

水溶性のシミ、油溶性のシミ、時間がたったシミ、血液や泥などのシミもきれいにすることができます。

例として以下のようなシミが挙げられます。

  • コーヒー、お茶、ワインなどの水溶性のシミ
  • マヨネーズ、ソースなどの油性の食べ物のシミ
  • ファンデーションや口コミなどの化粧品のシミ
  • 血液によるシミ
  • 泥や雨でできたシミ
  • 時間が経って変色したシミ

このようにさまざまなシミを処置することができるので、うっかり汚してしまった時でも安心ですね。

ただし、このようなシミを除去するためには、そのシミの種類を見極めて、そのシミに合ったしみ取り剤を使う必要があるため、経験がないとなかなか対応できないものでもあります。

どれくらいの費用がかかるか

しみ抜きの金額は、1,000~10,000円とバラつきがあります。

1,000円以下でしみ抜きを行う業者もあるほどです。

刺繍の上にできたシミなど、除去するのが難しい場合は、さらに高額になることもあります。

どんな工程で洗うのか

それでは、どんな方法でしみ取りを行うのか簡単にご説明したいと思います。

①シミの種類を確認する

しみ抜きをする前には、必ずシミの状態を確認します。

同じように見えるシミでも、油性、水性によってしみ抜き剤変わってきます。

すぐにできたシミと時間が経ち変色したシミでも対処方法は大きく変わってくるでしょう。

シミに合わないしみ抜き剤を使用すると、シミが落ちずに、ただ生地を傷めてしまうことになるため、慎重に見極める必要があります。

触ったり、ルーペなどでよく見ることで、どんな種類のシミなのか確認します。

②シミの種類ごとに落としていく

シミの状態を確認したら、種類ごとに落としていきます。

油溶性汚れの場合は、油分が落ちやすい油性溶剤を使用。

水溶性汚れの場合は、水溶性の汚れを分解するための水性用の溶剤を使います。

このようなしみ抜き剤は、そのお店ごとに独自のものを使用して、他店よりもきれいな仕上がり目指しています。

また、変色した古いシミの場合は溶剤で処理した後に、さらに漂白効果のある薬品などを使用して落としていきます。

③丸洗いを行う

しみ抜きが終わったら、丸洗いを行うのが一般的です。

1枚ずつネットに入れて、有機溶剤、洗剤とドライクリーニング専用の洗濯機で洗います。

④乾燥

洗い作業が終わったら、中までしっかり乾燥させます。

⑤仕上げ

最後に蒸気アイロンを使い、シワを伸ばしながらふんわりと仕上げます。

 

このように、しみ抜き作業は、とにかくどんなシミなのか見極める作業が重要になります。

しみ抜きを依頼するときには、新しい会社ではなく、長年の経験のあるクリーニング店を選びたいですね。

より多くのシミを見てきた職人さんなら、どんなシミでも的確に見極めて、最善の方法で処置してくれるでしょう。

メリットデメリット

しみ抜きは、ピンポイントでしみ抜きができるので、できるだけ着物を傷めずにきれいにすることができます。

洗い張りのように全体的に水洗いするわけではないので、費用を最小限におさえられるメリットもありますね。

また、高度な技術を持つクリーニング店を選ぶと、かなり重度なシミでもきれいに仕上げてもらえることもあります。

 

ただし、刺繍の上や金箔などが施されている部分にできたシミや、絞りの部分にできたシミなどは、とても難易度が高いので、きれいに仕上がらない可能性もあります。

高いしみ抜き料金がかかったのに、予想したようなきれいな仕上がりにならなかった…とガッカリしてしまうこともあるでしょう。

また、シミが広範囲に及んでいる場合は1万円以上の高額なしみ取り費用がかかることも少なくありません。

④汗抜き:汗汚れをスッキリ取り除く特殊クリーニング

続いて「汗抜き」について見ていきたいと思います。

着物はきれいに見えても、汗がついているでしょう。

特に夏場などは汗がたっぷり染み込んでいます。

汗抜きとは、そのような着物に染み込んでいる汗を取り除くクリーニング方法です.

「丸洗いしたら汗が取れるんじゃないの?」と思うかもしれませんね。

しかし、丸洗いは油性の汚れを落とすドライクリーニングであるため、水性汚れの「汗」は落ちないのです。

汗もしっかり落としたい場合には、丸洗いの基本プランに汗抜きを追加する必要があります。

どんな汚れに効果的か

汗抜きは、その名のとおり、汗に効果的なクリーニングです。

表面についた汗だけではなく、着物の奥まで染み込んだ汗の成分をしっかり除去することができます。

どれくらいの費用がかかるか

汗抜きの金額は、4,000~5,000円ほどが相場になります。

オプション料金となっていることが多いですが、「丸洗い+汗抜き」のセット料金になっていることもあります。

どんな工程で洗うのか

それでは、どんな方法で汗抜きを行うのか見ていきましょう。

①汗のシミを確認する

まずはじめに、汗のシミがどこにあるのか隅々までチェックします。

汗ジミだけでなく、時間が経って黄ばみになった汗ジミも確認していきます。

②汗のシミに洗剤を塗布する

汗ジミの部分に専用の洗剤を塗布します。

この作業は手作業で行います。刷毛などの道具を使いながら、丁寧に洗剤を染み込ませていきます。

③汗のシミの部分を洗う

手作業で、汗シミの部分を油性の洗い、水性の洗いを繰り返していきます。

汗のシミが複数ある場合は、かなりの時間がかかることになります。

④丸洗いをする

次に丸洗い(ドライクリーニング)を行い、水性だけでなく油性の汚れも全体的に落としていきます。

着物をネットに入れた上で、油性用の溶剤と一緒に丸洗い専用機械に入れて洗いを行います。

⑤乾燥

丸洗いの作業が終わったら、乾燥させます。

⑤仕上げ

最後に蒸気アイロンなどを使い、シワを伸ばしながらふんわりと仕上げます。

 

このように、汗抜き作業は、たくさの工程を行いながら、汗汚れを除去します。

ドライクリーニングも水洗いも行うので、着物全体がスッキリ洗い上がるでしょう。

メリットデメリット

汗抜きをすることで、汗の成分を除去してからタンスにしまうことができます。

汗の成分が残ったまま保管していると、黄ばみやカビの原因になってしまうでしょう。

重度なシミになり、高額のしみ抜き料金がかかるかもしれません。

汗抜きをしておけば、そのような心配が少なくなります。

 

汗抜きを行う時は、着物だけでなく襦袢や帯なども一緒に行うことになるでしょう。

1着の汗抜き料金は安くても一式汗抜きをしようと思うと、結構な金額になるということはデメリットと言えます。

セット料金で安い汗抜きを提供しているお店や、丸洗い料金に汗抜きの含まれているようなお店を賢く探したいですね。

⑤カビ取り:カビを除去する特殊クリーニング

最後にご紹介するのは「カビ取り」です。

着物のトラブルとして多いのが、カビによるものです。

久しぶりに出した着物がカビ臭くなったいたり、カビが生えていることは意外とあるでしょう。

ひどいカビの場合は諦めることも必要ですが、思い入れのある着物だったり、高価な着物だった場合には諦めきれないですよね。

そんな時にはカビ取りを利用しましょう。

カビ取りも、しみ抜きと同じようにオプション料金になるのが一般的です。

状態によってはお断りされることもありますが、熟練の職人が対応する着物クリーニング店の場合は、かなりひどいカビでも対応してもらえることがあります。

どんな汚れに効果的か

着物のカビ取りクリーニングでは、さまざまなカビに効果的です。

カビ臭い状態の着物はもちろん、白カビ、青カビ、緑カビ、黒カビ、変色カビなどを対処してもらうことができます。

ただし、比較的軽度な白カビは簡単なしみ抜き作業できれいになる場合が多いですが、青・緑・黒カビになると難易度が高い作業が必要になります。

さらに重度になった変色カビの場合は、対応できるお店が限られてくるでしょう。

どれくらいの費用がかかるか

カビ取りの金額は、9,000~11,000円ほどが相場になります。

ただしカビの状態や、その着物の素材の状態によってはさらに高くこともありますので、事前に確認が必要です。

どんな工程で洗うのか

次に、どんな方法でカビ取りを行うのか見ていきましょう。

①着物の状態を確認する

しみ抜きと同じように、カビの場合もその種類や状態を確認する作業がとても大事です。

どのような状態のカビなのか、入念にチェックします。

②カビ取りを行う

カビの状態に応じたカビ取りを行っていきます。

カビに合わせた洗剤、溶剤、水を使い手作業でカビを除去していきます。

ブラシや刷毛などを使って1箇所ずつ丁寧に作業していきます。

③丸洗いをする

カビ取りが一通り終わったら丸洗いを行います。

1着ずつネットに入れて、専用溶剤を入れた機械で丸洗いしていきます。

⑤乾燥

丸洗いの作業が終わったら、乾燥させます。

自然乾燥や、乾燥機を使って完全に乾かします。

⑤仕上げ

スチームアイロンなどを使って、シワを伸ばしながらふんわりと仕上げて終了です。

 

このようなカビ取りの工程は一例です。

カビの種類や進行度は多種多様なので、それに合わせたクリーニングを行うことになります。

そのため、先にドライクリーニングをして全体的な汚れを落としてからカビ取りを行うこともあれば、着物を一度ほどいて洗い張りをしてカビを除去することもあります。

そのような工程に違いにより料金が大幅に変わることもあることは覚えておきましょう。

メリットデメリット

カビが生えた着物はもう着れない…と諦める方も多いでしょう。

カビ取りをすることで、そんな諦めていた着物も新品のように蘇ることがあります。

カビの程度はさまざまなので、たくさんのカビがあっても、初期段階のカビであればきれいに除去できることもあります。

諦めていた着物が蘇るところが、カビ取りの大きなメリットと言えますね。

臭いもスッキリ取れるので、気持ちよく着ることができるでしょう。

 

ただし、ここまでお伝えしてきたように、カビ取りは多種多様なので、どうしても上手く取れないこともあります。

また、ひどいカビの場合は漂白などの処置を行うこともあるため、カビがなくなったとしても、色落ちがしたり、不自然な色に仕上がってしまう可能性はあります。

高いカビ取り料金がかかったのに、満足できる仕上がりにならなかった…という失敗もあり得ることはデメリットと言えますね。

着物クリーニングの方法の種類を理解して賢く着物クリーニングを利用しよう

着物クリーニングの方法の種類を理解して賢く着物クリーニングを利用しよう

今回は着物クリーニングの方法について解説してきました。

着物クリーニングでは、着物の状態や汚れに合わせて様々な洗いを行っています。

「丸洗い」「洗い張り」「しぬ抜き」「汗抜き」「カビ取り」の5つの洗い方についてご説明してきました。

今回ご紹介したような内容を把握しておけば、スムーズに着物クリーニングを利用できるでしょう。

クリーニングを利用する時には、プロの意見を聞くことも大事ですが、自分でもある程度の知識は備えておきたいですね。